WIND BENEATH MY WINGS

震災後、私たちの暮らしの「あるべき姿」を考え中。持続可能で幸せな暮らしを一緒に考えていきませんか?

リスクマネジメントにおける隠蔽体質の危険性

2008-03-18 19:59:18 | チームや組織、どうしたら機能する!?
リスクマネジメント (Risk Management) とは、
リスクを組織的にマネジメントし、
ハザード(危害 (harm) の発生源・発生原因)、
損失などを回避もしくは、
それらの低減をはかるプロセスをいいます。
(Wikipedia「リスクマネジメント」より抜粋)

■従来の事故防止活動(かえってミスを招く方法)
事故原因は人のミス、
事故防止活動は人がミスしないように管理することである。
 ⇒”個人の責任”において事故を防止せよ
 ⇒事故を起こしたら”個人責任”を問われる
 ⇒事故原因の究明がおろそかになり、隠蔽体質になる!

これでは事故防止どころか、隠蔽体質により、
ますますリスクは高まります。

また上司自らが隠蔽を日常的に行った場合、
組織の隠蔽体質は強化され
リスクは更に高まります。

■リスクマネジメント
”すべての事故を防ぐことは出来ない”
”人は誰でも必ずミスをする”
を前提に活動する
(※個人責任の追及は絶対にしてはいけません)。

人にミスをさせる原因も含めすべての事故原因を究明し
除去する活動であり、
人がミスをしても事故に繋がらない仕組みをつくることが
大切であるといえるでしょう。

そして、もし不幸にもミスや失敗が起こった時、
隠蔽するのは論外ですが、
(しかし人間は隠蔽する動物です)

個人を攻撃するのではなく、その原因を考え、
同じ失敗を繰り返さない方法を考え、
それをチームで共有することが大切です。

「今後は注意する」
「良く確認する」

ではなく、
「構造的な問題はないか?」
「具体的に何を注意するべきか?確認するべきか?」

内容を掘り下げることが大切なのだと思います。

しかし実際には、
「自分が責められるんじゃないかと思って言えない」
というケースが多数あります。

これは過去に責められたり、
逆に「余計なこと言って」などと言われてしまったからだと
思われます。

まさに「負の連鎖」です。

確かに自分の失敗を報告するのは、
勇気がいるように思います。

しかし!そこは”事故は起こるもの”と認識し、
しっかりと報告していきたいと思いました。
誰かの「事故や失敗の経験」は、
客観的に分析しデータとして蓄積していけば、
”今後起こるであろう事故”を防ぐ可能性を
高めてくれるはずなのですから。

それにしても、防衛庁、社会保険庁はじめ、
不祥事と隠蔽はいまの日本ではほとんどセットになって
バーゲンセール状態です。

「隠蔽すること」
「うやむやにすること」

はリスクマネジメント上、
最も注意しなければならないことを
私たちはキモに銘ずるべきだと思いました。

最新の画像もっと見る